Memory
Memory は、将来の会話でも役立つ安定したユーザー設定を覚えるために使います。
Consultation Desk の例では、言語設定、連絡手段の好み、self-service より callback を好むかどうか、といった情報は Memory に向いています。一方で、機微情報や一時的なメモには向きません。

覚えてよい内容
- 希望言語
- 連絡方法の好み
- 安定した出力形式の好み
- 将来の会話にそのまま効く固定的な好み
覚えない方がよい内容
- パスワード、secret、token
- 気軽に保存すべきでない機微情報
- 一時的なスケジュールメモ
- すぐ古くなる長文メモ
手順 1: Memory を追加する
Editor の Tools で Add Tool を押し、Memory を選びます。
Memory は 1 Agent に 1 つまでです。
手順 2: 何を保存してよいかを明確に書く
Memory のルールは狭いほど安定します。
例:
Remember only stable, user-confirmed preferences such as preferred language, preferred contact method, and whether the user prefers a callback over self-service. Do not store medical details, secrets, or one-time scheduling notes.
これで:
- 何を覚えてよいか
- 何を保存してはいけないか
の両方が明確になります。
手順 3: 会話をまたいで役立つかを確認する
確認する点:
- 正しい種類の情報を保存しているか
- 次の会話で役立つ形で再利用できているか
- 一時的な内容まで保存していないか
Memory がうるさく感じるなら、たいていはルールが広すぎます。
運用のコツ
- Memory は小さなプロフィールとして使う
- ユーザーが「それは覚えていて自然だ」と感じる内容だけに絞る
- その thread だけで意味がある情報は会話履歴に残せば十分
- 過度にパーソナライズされた挙動が出たら、実際の履歴で何を覚えているか見直す
Memory は end user が見える運用で特に有効です
匿名で短い会話が中心の体験では、Memory の価値は小さくなりやすいです。
チャネル別の Memory の挙動
Memory は、プラットフォームが Agent に対して安定したユーザー識別子を提供している場合にのみ機能します。チャネル別の挙動は次の通りです。
| チャネル | Memory は有効か | 必要な設定 |
|---|---|---|
| Web Client | cookie / local storage によって一定期間は同じユーザーとして認識されます。ログイン済みなら最も安定します。cookie クリア、端末変更、シークレットウィンドウでは匿名 ID がリセットされます。 | Memory を信頼できる状態にしたいフローでは、Audience Access / whitelist でログインを必須にしてください。 |
| Web Widget | 既定では Web Client と同じく cookie / local storage を使います。より堅牢にするには、widget 初期化時に User_ID を自分で渡してください。そうすれば cache クリアや端末変更でも識別子が維持されます。 |
Memory が重要な場面では、必ず widget 初期化時に自社プロダクト側のユーザー識別子を渡してください。 |
| LINE | 常に有効です。LINE ユーザーには安定した LINE ID があるため、追加設定なしで Memory が機能します。 | 追加設定は不要です。 |
| Slack | 常に有効です。Slack ユーザーはメールで解決され、メールは安定しています。 | 下の注意点を必ず確認してください。 |
Slack は複数人スレッドに対応していません
Slack では現在、会話全体が 最初に Agent と対話したユーザー のものとして扱われます。同じスレッドに別の人が参加しても、そのメッセージは最初のユーザーに紐づきます。Memory、履歴、audience access もすべて最初のユーザーに適用されます。Memory が重要なフローでは、共有チャンネルより DM を選ぶ、といった設計配慮をしてください。